| こんにちはWIZさん。 興味を持ってもらえるかもしれないことを見つけたので書き込みさせて頂きます。
T[n,m,r] = Σ[k=0,∞](1/(mk+r)^n)を少し拡張して以下の定義とします。 T[n,m,(r[1],r[2],・・・,r[n])] = Σ[k=0,∞](1/{(mk+r[1])(mk+r[2])・・・(mk+r[n])}) r[1],r[2],・・・,r[n]は1以上m以下の整数です。
r,sを1以上4以下の整数でr < sとしてU[r,s] = Σ[k=0,∞](1/(4k+r)-1/(4k+s))を定義します。 U[r,s] = (s-r)T[2,4,(r,s)]、tを1以上4以下の整数でs < tとするとU(r,s)+U(s,t) = U(r,t)です。
T[2,4,(1,2)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+1)(4k+2)}) = U(1,2) T[2,4,(1,3)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+1)(4k+3)}) = (1/2)U(1,3) T[2,4,(1,4)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+1)(4k+4)}) = (1/3)U(1,4) T[2,4,(2,3)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+2)(4k+3)}) = U(2,3) T[2,4,(2,4)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+2)(4k+4)}) = (1/2)U(2,4) T[2,4,(3,4)] = Σ[k=0,∞](1/{(4k+3)(4k+4)}) = U(3,4) となります。
U(1,3) = 1/1-1/3+1/5-1/7・・・・・・ = π/4・・・・・・・・・・(1) U(2,4) = 1/2-1/4+1/6-1/8・・・・・・ = (1/2)log(2)・・・・・・・・・・(2) U(1,4)-U(2,3) = 1/1-1/2+1/3-1/4・・・・・・ = log(2)・・・・・・・・・・(3)
U(1,2)+U(2,3) = U(1,3) = π/4・・・・・・・・・・(4)
U(1,2)+U(2,4) = U(1,4)を変形して(2)を使うと U(1,2)-U(1,4) = -U(2,4) = -(1/2)log(2)・・・・・・・・・・(5)
(4)(5)を加算して(3)を使用すると 2U(1,2)+U(2,3)-U(1,4) = π/4-(1/2)log(2) ⇒ 2U(1,2) = U(1,4)-U(2,3)+π/4-(1/2)log(2) = log(2)+π/4-(1/2)log(2) ⇒ U(1,2) = π/8+(1/4)log(2)・・・・・・・・・・(6)
(4)(6)より U(2,3) = U(1,3)-U(1,2) = π/4-(π/8+(1/4)log(2)) = π/8-(1/4)log(2)・・・・・(8)
(5)(6)より U(1,4) = U(1,2)+(2,4) = π/8+(1/4)log(2)+(1/2)log(2) = π/8+(3/4)log(2)・・・・・(9)
U(2,3)+U(3,4) = U(2,4)を変形して(2)(8)を使うと U(3,4) = U(2,4)-U(2,3) = (1/2)log(2)-(π/8-(1/4)log(2)) = -π/8+(3/4)log(2)・・・・・(10)
以上を整理すると T[2,4,(1,2)] = U(1,2) = π/8+(1/4)log(2) T[2,4,(1,3)] = (1/2)U(1,3) = (1/2)(π/4) = π/8 T[2,4,(1,4)] = (1/3)U(1,4) = (1/3)(π/8+(3/4)log(2)) = π/24+(1/4)log(2) T[2,4,(2,3)] = U(2,3) = π/8-(1/4)log(2) T[2,4,(2,4)] = (1/2)U(2,4) = (1/2)(1/2)log(2) = (1/4)log(2) T[2,4,(3,4)] = U(3,4) = -π/8+(3/4)log(2) です。
S[1] = Σ[k=1,∞](1/(4k+1)^2) = T[2,4,(1,1)] S[3] = Σ[k=1,∞](1/(4k+3)^2) = T[2,4,(3,3)] ですので、無限和の各項を比べると
1/{(4k+3)(4K+4)} < 1/(4k+3)^2 < 1/{(4k+2)(4K+3)}から、T[2,4,(3,4)] < S[3] < T[2,4,(2,3)]ですので -π/8+(3/4)log(2) < S[3] < π/8-(1/4)log(2)・・・・・・・・・・(11)
1/{(4k+1)(4K+2)} < 1/(4k+1)^2から、T[2,4,(1,2)] < S[1]です。 またS[1] < S[1]+S[3] = (3/4)ζ(2) = (π^2)/8ですので π/8+(1/4)log(2) < S[1] < (π^2)/8・・・・・・・・・・(12)
(11)(12)から (π/8+(1/4)log(2))-(π/8-(1/4)log(2)) < S[1]-S[3] < (π^2)/8-(-π/8+(3/4)log(2)) ⇒ (1/2)log(2) < S[1]-S[3] < (π^2)/8+π/8-(3/4)log(2) ⇒ 0.3465・・・ < S[1]-S[3] < 1.1065・・・
上記不等式はS[1]-S[3]の値の評価としてはあまり良くないのです。 しかしT[n,m,r]のmの値をもっと大きくしてもr ≠ sならばT[2,m,(r,s)]の値は計算できるような気がするので 例えばT[2,8,(1,2)]+T[2,8,(5,6)] < S[1], T[2,8,(3,4)]+T[2,8,(7,8)] < S[3] < T[2,8,(2,3)]+T[2,8,(6,7)] です。この方法ではS[1]は下限しか評価はできないですが、S[3]は上限も下限も評価できます。
またA = lim[m→∞]{Σ[k=3,4m-1(kは4づつ増加)](T[2,4m,(k,k+1)])}, B = lim[m→∞]{Σ[k=2,4m-2(kは4づつ増加)](T[2,4m,(k,k+1)])}として極限AとBが評価できれば A < S[3] < Bとはさみうちできますね。
長文済みませんでした。ご意見ありましたら聞かせてください。
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