| この問題は,さっきの問題の続きですね.先ほどの問題では,m>nの時を考えていましたので,それを上手く使っていきましょう.
i)m=nのとき m^3+n^3=p^3 ⇒2m^3=p^3で,p=m*[3]√2(2の3乗根) で,[3]√2は無理数なので,p=m*[3]√2を満たす自然数p,mは存在しない.
ii)m≠nのとき m>nでもm<nでも同様の議論が出来るので,m>nとして一般性を失いません.(←対称式の証明ではよくやりますよね) m^3+n^3=p^3 ⇒(m+n)*(m^2-mn+n^2)=p^3です. ここで,m,nが自然数なのでm+n>1です.さらに,先ほどの問題でm^2-mn+n^2≧m+n(>1)と証明されているので, (m+n)と(m^2-mn+n^2)の積がp^3となるとき,m+n=p,m^2-mn+n^2=p^2となる場合しか考えられません. しかしながら,この場合(m+n)^2=m^2+2mn+n^2=p^2なので,m^2+2mn+n^2=m^2-mn+n^2 ⇒mn=0 となってしまい,m,nが両方自然数であることに反します. よって,m^3+n^3=p^3は成り立たない
i),ii)のどちらの場合においても,m^3+n^3=p^3となる自然数m,nは存在しません.
ちなみに,この問題はフェルマーの最終定理のかなり条件を制限したバージョンですね. なかなか面白い問題だと個人的に思います.
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