| 質問者は納得したようですが、単に趣味や信条の問題でもないと思います。 このレベルだと、問題集のいうことにも一理あると思います。 どっちかが絶対的に正しいとは思いません。非常に難しい判断になりますが、これがもし入試の大問の1つであれば、一般の場合の相加相乗平均を使った答案は減点される可能性が高いと思います(あくまでも私の感覚)。 なぜかというと、本問の証明に比べて一般の相加相乗平均の証明の方がずっと難しいように感じるからです。やさしいものを証明するのに、それよりもっと難しい(おそらく自力では証明できない)定理を使うのはおかしいでしょう?ということです。 もちろん、「証明しろといわれればできますよ」ということを採点者が読み取れるような答案ならいいと思います。 いい例えがみつかりませんが、「x,y を1以上の整数とするとき, x^4+y^4=1 は解を持たないことを示せ」という問題に「フェルマーの最終定理から x^n+y^n=z^n , x,y,z は1以上の整数, nは3以上の整数、となる x,y,z,n は存在しない。特にz=1,n=4としたのがこの場合なのでもちろん整数解をもたない」なんて書いている感覚です。 x,y≧1 ならば x^4+y^4>1 は当たり前なのに。 本問に相加相乗を使うのは、これほど極端ではありませんが、それに近いにおいを感じます。
どのくらい減点されるかはわかりません。減点なし、かもしれませんし、軽微な減点かもしれません。それこそ大学の勝手です。 なお、予備校の模試なら、減点されないか軽微な減点の可能性が高いと思います。一般の相加相乗を指導しているからです。
ただし、私の感覚でも、もし大問ではなくて、小問の1つなら、相加相乗平均を使ってもいい(減点なし)、と思います。小問なら時間も限られていますし、厳密さよりも明解さの方が優先すると思うからです(あくまでも私の感覚)。 どの程度厳密な証明をしなければならないか、を受験生に判断させるのは酷な気もしますが、こういう問題だと数学的センスがとてもよくわかります。
だから、なるべく公式を使うな、という指導も、知ってる公式は何を使ってもいい、という指導もどちらも真理です。
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