微分する関数
f( x )
が整式の累乗の和および積の形の場合、対数を取って微分すると積が和、商が差になり計算が簡単になる。このような微分方法を対数微分法という。
対数微分法の手順を
y=f(
x ) を使って詳しく説明する。
y=f(
x )
両辺の自然対数をとる。
logy=logf(
x )
次に,両辺を
x で微分する。
d dx
logy=
d dx
logf( x
)
合成関数の導関数の考え方により式を変形する。
(
d dy
logy )
dy dx
=(
d df(
x ) logf(
x ) )
d dx
f( x )
1 y
dy
dx =
1 f( x
) f
′ ( x
)
dy dx
= y
f( x )
f ′
( x )
dy
dx
= f ′
( x )
となり,両辺の対数をとっても、導関数
f ′ (
x ) が求まることがわかる。
【具体的事例】
y=
( x+3
) 2
2x+1
の導関数を求める。
logy=log
( x+3
) 2
2x+1
logy=2log(
x+3 )−
1 2 log(
2x+1
)
1 y
dy dx
= 2
x+3
− 1 2
· 2 2x+1
1 y dy
dx
= 2(
2x+1
)−(
x+3 )
( x+3
)(
2x+1
)
1 y
dy dx
= 3x−1
( x+3
)(
2x+1
)
dy
dx
=
( x+3
) 2
2x+1
·
3x−1
( x+3
)(
2x+1
)
=
( x+3
)(
3x−1
)
( 2x+1
) 3
分数関数の微分の公式を使うより計算は簡単である。
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