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■52230 / inTopicNo.1)  整数問題
  
□投稿者/ 葉 一般人(2回)-(2023/06/29(Thu) 00:05:39)
    整数 a,b,c が |a^2-b^2-2abc|<2c を満たしているとき、
    abc が偶数であることの証明を教えて下さい。

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■52409 / inTopicNo.2)  Re[1]: 整数問題
□投稿者/ WIZ 一般人(10回)-(2023/12/11(Mon) 20:44:17)
    2023/12/13(Wed) 17:27:27 編集(投稿者)

    0 ≦ |a^2-b^2-2abc| < 2cよりc > 0です。
    a = 0またはb = 0ならばabc = 0は偶数なので題意は成立します。
    以下a ≠ 0かつb ≠ 0とします。

    a = bと仮定すると、|a^2-b^2-2abc| = |-2(a^2)c| = 2(a^2)c < 2c
    より、a = 0となりますので、以下a ≠ bとします。

    a < 0かつb > 0ならば、-a > 0なので、
    |a^2-b^2-2abc| = |(-a)^2-b^2+2(-a)bc| = |b^2-(-a)^2-2(-a)bc| < 2c

    a > 0かつb < 0ならば、-b > 0なので、
    |a^2-b^2-2abc| = |a^2-(-b)^2+2a(-b)c| = |(-b)^2-a^2-2a(-b)c| < 2c

    a < 0かつb < 0ならば、-a > 0かつ-b > 0なので、
    |a^2-b^2-2abc| = |(-a)^2-(-b)^2-2(-a)(-b)c| < 2c

    いずれも、a > 0かつb > 0における|a^2-b^2-2abc| < 2cの形の不等式評価に帰着します。

    a < bと仮定すると、a^2-b^2 < 0かつ-2abc < 0と同符号になりますので、
    |a^2-b^2-2abc| = |a^2-b^2|+|-2abc| > 2abc > 2cと題意の条件を満たしません。
    # a > 0かつb > 0かつa ≠ bなので、ab > 1*2です。
    よって、a > bと言えます。

    -2c < a^2-b^2-2abc < 2c
    ⇒ b^2-2c < a^2-2abc < b^2+2c

    b^2 ≧ 1なので、
    ⇒ 1-2c/(b^2) < (a/b)^2-2(a/b)c < 1+2c/(b^2)
    ⇒ 1-2c < 1-2c/(b^2) < (a/b)^2-2(a/b)c < 1+2c/(b^2) < 1+2c
    ⇒ 1-2c+c^2 < (a/b)^2-2(a/b)c+c^2 < 1+2c+c^2
    ⇒ (c-1)^2 < (c-a/b)^2 < (c+1)^2
    ⇒ |c-1| < |c-a/b| < |c+1|・・・(3)
    # c-1 ≧ 0かつc+1 > 0です。

    以下で場合分けします。
    (1.1)c-a/b ≧ 0
    (1.2)c-a/b < 0

    (1.1)ならば(3)より、
    ⇒ c-1 < c-a/b < c+1
    ⇒ -1 < -a/b < 1
    ⇒ -1 < a/b < 1
    ⇒ 0 < a < b

    a > bが必要なので、(1.1)c-a/b ≧ 0の場合は存在しないと言えます。

    (1.2)ならば
    c-a/b < 0より、a-bc > 0或いはa > bcです。

    (3)より、
    ⇒ c-1 < a/b-c < c+1
    ⇒ -1 < a/b-2c = (a-2bc)/b < 1
    ⇒ -b < a-2bc < b
    ⇒ b(2c-1) < a < b(2c+1)

    rを整数で-b < r < bとして、a = 2bc+rとおきます。

    -2c < (2bc+r)^2-b^2-2(2bc+r)bc < 2c
    ⇒ -2c < (4(bc)^2+4bcr+r^2)-b^2-(4(bc)^2+2bcr) < 2c
    ⇒ -2c < 2bcr+r^2-b^2 < 2c
    ⇒ -2c < b^2-r^2-2bcr < 2c・・・(4)
    ⇒ 0 < b^2-r^2 < 2c(br+1)

    0 < 2c(br+1)より、0 < br+1となり、0 ≦ brから、r ≧ 0といえます。

    a > b > rですから、(4)は正の整数aがより小さい非負整数rに置き換わっただけです。
    r = 0ならa = 2bcなので題意の成立が示されたことになるので、
    (a, b)が(b, r)というより小さな正の整数の評価へ還元された訳です。

    この還元を繰り返すことでrは徐々に小さくなっていき、最終的には0になるはずです。
    a = 2bc+rですから、a ≡ r (mod 2)なので、abc ≡ bcr (mod 2)と言えます。

    a ≧ 2bc ≧ 2なら、(a, b)⇒(b, r)つまりa/2 ≧ b > rに置き換えられる。
    a > b > 0なので、2がaの最小値。a = 2を還元すると、
    a = 2 = 2bc+1 ≧ 2*1*1+1 = 3は不可能なので、r = 0つまりa = 2bc+0しかないので題意は成立する。

    r = 0であれば、a^2-b^2-2abc = r^2-b^2+2bcr = -b^2なので、
    |a^2-b^2+2abc| = |-b^2|と絶対値が平方数となるのも頷けますね。
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