| 2023/12/05(Tue) 14:34:26 編集(投稿者)
「ガウス整数の素数」を「ガウス素数」、 「ガウス整数の平方数」を「ガウス平方数」と記載することにします。
ガウス整数の積について考える場合、常に同伴数に注意する必要があります。 ノルムが有理素数であるガウス整数はガウス素数となり、以下の分類となります。
(1)有理素数2の約数のガウス整数の1+iはガウス素数である。 2 = (-i)((1+i)^2)ですが、1+iの同伴数には-1-i, 1-i, -1+iがあります。 いずれも虚数単位iの係数が奇数なので、ガウス平方数の和には表せません。
(2)有理素数pがp ≡ 1 (mod 4)の場合のpの約数である単数でないガウス整数はガウス素数である。 フェルマーの二平方定理により、ある有理整数a, bが存在してp = a^2+b^2と表せます。 よって、p = (a+bi)(a-bi)と表され、a+biとa-biは共役なガウス素数となります。
a, bの一方は偶数で他方は奇数なので、最初からaは奇数でbは偶数としても一般性を失いません。 すると、ある有理整数u, vが存在してa = 2u-1, b = 2vと表せます。 偶然見つけた恒等式ですが、(2u-1)+2vi = (u+vi)^2+(v-(u-1)i)^2かつ、 (2u-1)-2vi = (u-vi)^2+(v+(u-1)i)^2なので、 a+biとa-biは2個のガウス平方数の和に表せると言えます。
a+biの同伴数は-a-bi, b-ai, -b+aiがあり、a-biの同伴数は-a+bi, -b-ai, b+aiがあります。 なので、虚数単位iの係数が奇数となる同伴数はガウス平方数の和には表せません。
(3)有理素数pがp ≡ 3 (mod 4)の場合、p自身がガウス素数である。 pは奇数なので、ある有理整数wが存在してp = 2w+1 = (w+1)^2+(wi)^2と2個のガウス平方数の和に表せます。 pの同伴数は-p, pi, -piがありますが、虚数単位iの係数が奇数となる同伴数はガウス平方数の和には表せません。
以上から、1+i以外のガウス素数はその同伴数の中に2個のガウス平方数の和に表せるものが存在するので、 Im(x)が偶数であるガウス整数xがガウス素数1+i(同伴数を含む)を偶数乗に因数に持てば、 xの同伴数の中に2個以下のガウス平方数の和に表せるものが存在すると言えると思います。 そして、ガウス素数1+i(同伴数を含む)を奇数乗に因数に持てば、 xは3個以下のガウス平方数の和に表せると言えると思います。
# 私が間違い・勘違いしている可能性もありますので、上記推論は鵜呑みにせず # 質問者さんの方で良く精査願います。
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