ド・モアブルの定理
 ド・モアブルの定理 by 数学ナビゲーター 最終更新日 2004年3月31日
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z=r  ( cosθ+isinθ ) のとき

z n = r n ( cosnθ+isinnθ )

ただしは任意の整数(負の整数,0,正の整数)

【証明】
z=r  ( cosθ+isinθ )  ・・・・・・(1)
z n = r n ( cosnθ+isinnθ )  ・・・・・・(2)
とおく。
n=1のとき,(2)は
z=r( cosθ+isinθ )
となり,(1)そのものであるので、n=1のとき(2)は成り立つ。
n(m:自然数) のとき(2)が成り立つとする。
次に,
z m ·z= r m ( cosmθ+isinmθ )r( cosθ+isinθ )
       = r m+1 { cosmθcosθsinmθsinθ+i  ( sinmθcosθ+cosmθsinθ ) }
       = r m+1 { cos( mθ+θ )+isin( mθ+θ ) }      ( 三角関数の加法定理より)
       = r m+1 { cos( m+1 )θ+isin( m+1 )θ }
となり,n=mで(2)が成り立つと,n=m+1も(2)がなりたつ。
よって,帰納法より自然数,言い換えると正の整数について(2)が成り立つ。
n=0のときは(2)は左辺=右辺=0となり成り立つ。
n が負の整数場合は,(m:自然数とする)
z m = 1 z m
= 1 r m ( cosmθ+isinmθ )

= r m cosmθisinmθ cos 2 mθ+ sin 2 mθ

= r m cos( mθ )+sin( mθ )      ( cosmθ=cos( mθ ),sinmθ=sin( mθ ) )
となり,が負の整数でもなりたつ。

以上より(2)は全ての整数で成り立つ。

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