確率の積の法則
 確率の積の法則(乗法定理) by 数学ナビゲーター 最終更新日 2003年2月3日
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試行 T 1 では事象 A 1 起こり続いて行う試行 T 2 では事象 A 2 が起こる確率は P( A 1 × A 2 ) は,
試行 T 1 では事象 A 1 起こる確率を P( A 1 )
試行 T 1 で事象 A 1 起こったという条件つきで,続いて行う試行 T 2 で事象 A 2 が起こる確率を P A 1 ( A 2 ) とすると,

P( A 1 × A 2 )=P( A 1 )× P A 1 ( A 2 )

となる。これを確率の積の法則または乗法定理という。

【用語の説明】
条件付確率:試行 T 1 で事象 A 1 起こったという条件つきで,続いて行う試行 T 2 で事象 A 2 が起こる確率 P A 1 ( A 2 ) のことを条件付確率という。

【確率の積の法則の導出】
試行 T 1 で起こるすべての場合の数を n( U 1 ) ,試行Tで事象 A 1 が起こる場合の数を n( A 1 )
試行 T 2 で起こるすべての場合の数を n( U 2 ) ,試行Tで事象 A 2 が起こる場合の数を n( A 2 )
とすると,
試行1,試行2を連続して行った場合のすべての場合の数は積の法則より n( U 1 )×n( U 2 )
事象 A 1 に続いて事象 A 2 が起こる場合の数は積の法則より n( A 1 )×n( A 2 )
となります。確率の定義より

P( A 1 × A 2 )

= n( A 1 )×n( A 2 ) n( U 1 )×n( U 2 )

= n( A 1 ) n( U 1 ) × n( A 2 ) n( U 2 )

=P( A 1 )× P A 1 ( A 2 )

となり確率の積の法則が導かれます。

【事例による説明】
数字1のカードが2枚,数字2のカードが3枚の計5枚のカードがある。5枚のカードから1枚のカードを取り,カードを戻さず2枚目のカードを引きます。1枚目に数字1のカードを取り,2枚目に数字2のカードを取る確率を求めよ。

1枚目に数字1のカードを取る確率は 2 5 となります。
2枚目に数字2のカードを取る確率は,残りのカードが4枚で数字2のカードは3枚のままであるので 3 4 となります。
よって,求める確率は

2 5 · 3 4 = 3 10

となります。

【問題演習】
数学Iの問題演習

【関連ページ】
数学I確率の定義独立試行の確率期待値の求め方余事象の確率

 

 
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