センター試験 2002年度 数学I,数学A
 センター試験 2002年度 本試験 数学I・数学A 解法のヒント 最終更新日 2004年3月31日
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第2問 (必須問題) (配点 40)

[1]
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(1)
  A 2 + B 2 を計算で求めて,恒等式の係数比較法で各次数の係数から成る連立方程式を作り解くと答えが求まります。

A 2 = ( x 2 ) 2 + ( ax ) 2 + b 2 +2( x 2 )( ax )+2( ax )b+2b( x 2 ) = x 4 +2a x 3 +( a 2 +2b ) x 2 +2ab x 2 + b 2
乗法の公式6を用いました)

B 2 = ( x 2 ) 2 + x 2 + 1 2 +2( x 2 )x+2x·1+2·1( x 2 ) = x 4 +2 x 3 +3 x 2 +2x+1

よって,

A 2 + B 2 =2 x 4 +( 2a+2 ) x 3 +( a 2 +2b+3 ) x 2 +( 2ab+2 ) x 2 + b 2 +1

が得られます。係数比較法により,連立方程式

{ 2a+2=6 a 2 +2b+3=3 2ab+2=c b 2 +1=d

が得られます。これを解くと,

a=2,b=2,c=6,d=5

となり,答が求まります。

(2)
  x1 で割り切れることより,因数定理を使いましょう。

F(x) =AB =( x 2 +ax+b )( x 2 +x+1 ) =( a-1 )x+( b1 )

G(x) =A+B =( x 2 +ax+b )+( x 2 +x+1 ) =2 x 2 +( a+1 )x+( b+1 )

とおく。 F(x) x1 で割り切れることより,

F(1)=0( a1 )·1+( b1 )=a+b2=0

G(x) x1 で割り切れることより,

G(1)=02· 1 2 +( a+1 )·1+( b+1 )=a+b+4=0

A 2 + B 2 ( x1 ) 2 = x 2 +2x+1 で割ると,

2 x 2 2x+1 2 x 2 +( a+1 )x +( b+1 ) 2 x 2 4x +2 ¯ ( a+5 )x +b1

商が2,余りが ( a+5 )x+b1 となる。割り切れることより, a+5=0,b1=0 。よって, a=5,b=1 となる。

a=5,b=1 より,

A 2 + B 2 ={ ( 51 )x+( 11 ) }{ 2 ( x1 ) 2 } =12x ( x1 ) 2

[2]
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このような問題は正確な図形を描くと問題が解きやすくなります。 cosABC= 1 4 とcosが負であるので∠ABCは鈍角である。これをもとにして図を描いて見る。

余弦定理より,

AC 2 = AB 2 + BC 2 2AB·BCcosABC = ( 3 1 ) 2 + ( 3 +1 ) 2 2( 3 1 )( 3 +1 )( 1 4 ) =32 3 +1+3+2 3 +1+2( 31 )( 1 4 ) =9

AC=3

正弦定理より,

AC sinABC =2R

一方,

( sinABC ) 2 + ( cosABC ) 2 =1 sinABC = 1- ( cosABC ) 2 = 1( 1 4 ) = 15 16 = 15 4

よって,

R= AC 2sinABC = 3 2· 15 4 = 2 15 5

四角形ABCDは円に内接することより∠CDA=180°−∠ABCである。

△ABCの面積は 1 2 AB·BCsinABC
△ACDの面積は 1 2 AD·CDsinCDA

よって,

1 2 AD·CDsinCDA=3· 1 2 AB·BCsinABC
1 2 AD·CDsin( 180°ABC )=3· 1 2 AB·BCsinABC
1 2 AD·CDsinABC=3· 1 2 AB·BCsinABC (三角関数の計算の基礎
を参照)
AD·CD=3AB·BC
AD·CD=3( 3 1 )( 3 +1 )=6

余弦定理より,

AC 2 = AD 2 + CD 2 2AD·CDcosCDA

AD 2 + CD 2 = AC 2 +2AD·CDcosCDA
=AC 2 +2AD·CDcos( 180°ABC )  (三角関数の計算の基礎
 を参照)
= AC 2 2AD·CDcosABC
= 3 2 2·6( 1 4 )
=12

( AD+AC ) 2 = AD 2 + CD 2 +2AD·CD =12+2×6 =24 AD+AC = 24 =2 6
(式の変形の考え方は対称式を参照してください。 AD 2 + CD 2 は,AD,CDの対称式になります。この場合の基本対象式は,AD+CD,AD・CDです。)

よって,四角形ABCDの周の長さは,

AD+CD+AB+BC =2 6 +( 3 1 )+( 3 +1 ) =2 6 +2 3

となる。

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