センター試験 2002年度 数学I,数学A
 センター試験 2002年度 本試験 数学I・数学A 解法のヒント 最終更新日 2004年3月31日
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第1問 (必須問題) (配点 40)

[1]
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(1)
  C が点  ( 1,4 )  を通るので, x=1 y=4 を代入します。すると a の2次方程式が得られます。この方程式から a を求めましょう。

x=1 y=4 を代すると

4=4× 1 2 +4( a1 )×1 a 2

となる。これを a について整理すると,

a 2 4a+4=0

この a に関する2次方程式を解くと,

( a2 ) 2 =0 a=2

となる。


(2)
2次関数の頂点が分かるように式を変形します。変形の方法はここを参照してください。

y =4 x 2 +4( a1 )x a 2 =4{ x 2 4( a1 )x } a 2 =4{ ( x a1 2 ) 2 ( a1 2 ) 2 } a 2 =4 ( x a1 2 ) 2 2a+1

この式の変形より,2次関数の頂点

( a1 2 ,2a+1 )

となります。



(3)
この問題の場合軸が a の値によって移動してしまいます。ですから, a の値により場合分けをする必要があります。ここを参考にして考えてください。

最大値と最小値の差が12とは,式で表すと最大値−最小値=12となります。この方程式を a について解いてみましょう。場合分けをしたときの a の値に注意する必要があります。 

  1x1 の範囲というように x  の値に範囲指定があります。この場合 ,頂点の x  の座標の値によって場合分けをして考える必要があります。(2)より,頂点の x  座標は a1 2 a  の値により頂点の x  座標が変化します。 a>1 なので頂点の x  座標は0より大きくなります。よって,ここで説明している(1)(2)の場合(ただし, x 2 の係数が−4で負になっているのでグラフの凸の向きが逆となり最大と最小のが入れ替わることに注意が必要)が考えられます。

0< a1 2 1 すなわち 1<a3 場合,

最大値は,頂点の y  座標で   2a+1

最小値は, x=-1 y  座標で
      4× ( 1 ) 2 +4( a1 )×( 1 ) a 2 = a 2 4a

1< a1 2 すなわち a>3 の場合,

最大値は, x=1 y  座標で
       4× 1 2 +4( a1 )×1 a 2 = a 2 +4a8

最小値は, x=-1 y  座標で
      4× ( 1 ) 2 +4( a1 )×( 1 ) a 2 = a 2 4a

最大値と最小値の差が12になる a の値をもとめる

0< a1 2 1 すなわち 1<a3 場合,

最大値−最小値=12より,

2a+1( a 2 4a )=12

a  2次方程式が得られる。これより a  を求めると,

2a+1( a 2 4a )=12 a 2 +2a11=0 a=1± 3

1<a3 より,

a=1+ 3

1< a1 2 すなわち a>3 の場合,

a 2 +4a8( a 2 4a )=12 8a=20 a= 5 2

となり, a>3 の範囲に最大値−最小値=12を満たす a  は存在しない。

よって,最大値−最小値=12となるのは,

a=1+ 3

のときである。

[2]
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(1)
確率の定義より,確率を求めるためには分母となる3枚カードを取り出すときの起こりうるすべての場合の数を始めに求める必要があります。
Aの箱ら1枚のカードを取り出すときの取り出し方は,組合せの考え方より 6 C 1 = 6 1 =6 通り。
Bの箱ら2枚のカードを取り出すときの取り出し方は,同様にして 7 C 2 = 7·6 2·1 =21通り
よって,すべての場合の数は積の法則より

6 C 1 × 7 C 2 =6×21=126

となります。

次に,3枚とも0となる取り出し方を求めます。
すべて0になるとは,Aの箱から0のカード1枚,Bの箱から0のカードを2枚取り出すことです。
Aの箱から0のカード1枚を取り出す取り出し方は,1枚ある0のカードを引く場合しかないので 1 C 1 = 1 1 =1 通り。
Bの箱から0のカードを2枚取り出す取り出し方は,4枚ある0のカードから2枚引く場合であるので 4 C 2 = 4×3 2×1 =6通り
よって,3枚とも0となる取り出し方は積の法則より

1 C 1 × 4 C 2 =1×6=6

なる。よって求める確率は,

6 126 = 1 21

となります。

【別解】

独立試行の確率の考え方で今度は説明します。
Aの箱からカードを取り出した結果は,Bの箱からカードを取り出すことに影響を及ぼしすことはありません。よって,Aの箱からカードを1枚取り出し,Bの箱からカードを2枚取り出すことは独立試行になります。
Aの箱から0のカードを取り出す確率は 1 6
Bの箱から2枚とも0のカードを取り出す確率は確率の積の法則を参考にして 4 7 × 3 6 = 2 7
よって,求める確率は,

1 6 × 2 7 = 1 21

となります。

(2)
カードの数字は2までしかありません。3枚のカードに書かれた数の積が4になるためには,2が2枚,1が1枚の場合しかありません。この取り出し方は具体的に書き出すしかないでしょう。下の表にその結果を示します。 

 
 
Aの箱から
Bの箱から
場合1
1
2 , 2
場合2
2
1 , 2

 

場合1の取り出し方は,
Aの箱から1のカードを取り出す取り出し方は 2 C 1 = 2 1 =2
Bの箱から2のカードを2枚取り出す取り出し方は 2 C 2 = 2×1 2×1 =1
よって, 2×1=2  の2通り。
場合2の取り出し方は,
Aの箱から2のカードを取り出す取り出し方は 3 C 1 = 3 1 =3
Bの箱から1のカードを1枚,2のカードを1枚を取り出す取り出し方は 1 C 1 × 2 C 1 =1×2=2 >
よって, 3×2=6  の3通り。
和の法則より3枚のカードに書かれた数の積が4になる場合の数 2+6=8
よって,求める確率は

8 126 = 4 63

となります。

(3)
3枚のサードに書かれた数字の積が0になるためには,3枚のカードの内少なくとも1枚が0であれば積は0になる。 少なくともという言葉(同じような意味の文面)がでてきたら余事象を考えよう。

まず,3枚とも0でないカードを取り出す場合の数を求める。
Aの箱から0でないカードを取り出す場合の数は 5 C 1 =5 通り。
Bの箱から2枚とも0でないカードを取り出す場合の数は 3 C 2 = 3×2 2×1 =3 通り。
これらより,3枚とも0でないカードを取り出す場合の数は 5×3=15 通りになる。 よって,求める確率は,

12615 126 = 111 126 = 37 42

となります。

(4)
0,1,2の数字が書かれている3枚のカードの数字の積からできる値は0,1,2,4,8の5種類である。0と4になる確率は既に求めている。
1となる場合は,3枚とも1のカードでなければならないがBの箱には1のカードは1枚しかないので,積が1となる場合はない。
2となる場合は,

 
 
Aの箱から
Bの箱から
場合1
1
1, 2

の1つの場合しかない。この場合の数は 2 C 1 × 1 C 1 × 2 C 1 =2×1×2=4 通り。
8となる場合は3枚とも2の数字のカードでなければならない。この場合の数は 3 C 1 × 2 C 2 =3×1=3

以上より確率分布表は,

確率分布表
3枚のカードに書かれた数の積の値
0
2
4
8
確率  p
111 126
4 126
8 126
3 126

となる。よって,期待値は

0× 111 126 +2× 4 126 +4× 8 126 +8× 3 126 = 32 63

となる。

 
 
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