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□投稿者/ 茶川龍之介 一般人(1回)-(2024/07/15(Mon) 08:57:41)
 | 仕事をクビになり会社の門で憔悴していたらババアがいきなり話しかけてきました。
「この大きい袋に7で割り切れない自然数がたくさん入っている。無作為にひとつ引いてこっちの小さい袋に入れろ。引いた自然数は見てはいけない。 小さい袋には不思議な力があり、入れた自然数のすべての正の約数がひとつずつ中に現れるので、無作為にひとつ引け。引いた約数はまだ見てはいけない。 その約数を7で割った余りが1,2,4のどれかであるか3,5,6のどれかであるか賭けろ。 引いた約数を確認して賭けたほうに一致していたら一生遊んで暮らせるだけの金をくれてやる。 一致していなければ熱湯で鼻を茹でるぞ」
…と。
私は1,2,4か3,5,6のどちらに賭けたらいいのでしょうか?
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■52801 / ResNo.1) |
Re[1]: 羅生門
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□投稿者/ WIZ 一般人(4回)-(2025/04/02(Wed) 15:50:03)
 | 問題文が曖昧です。
最初に引いた7で割り切れない自然数をnとします。 そして小さい袋には「入れた自然数のすべての正の約数がひとつずつ中に現れる」とありますが、 n自身もnの正の約数なのだから、nも現れて、 小さい袋の中には「入れたn」と「現れたn」の2個のnがあると考えるのか? それとも、n自身を除く正の約数がひとつずつ現れるのか?
「無作為にひとつ引け。引いた約数は・・・」とありますが、 この「引いた約数」にn自身は含めるのか? もし、現れた正の約数がn自身を除くものなら、「引いた約数」にn自身は含めないのか?
以下、この問題の参考情報としてコメントします。
約数には自身も含めるものとします。 法7で1, 2, 4は平方剰余で、3, 5, 6は平方非剰余です。
以下は既知とします。 (1)平方剰余と平方剰余の積は平方剰余である。 (2)平方非剰余と平方非剰余の積は平方剰余である。 (3)平方剰余と平方非剰余の積は平方非剰余である。
nは7で割り切れない自然数なので、nの正の約数も7で割り切れない自然数となります。 nの正の約数の内、法7で平方剰余であるものの個数をf(n)、 nの正の約数の内、法7で平方非剰余であるものの個数をg(n)とします。 s(n) = f(n)-g(n)とおきます。
[補題1] a, bを互いに素な自然数とすると、s(ab) = s(a)s(b)となることを示します。
abの約数の内、法7で平方剰余であるのは、 {aの約数で平方剰余であるもの}*{bの約数で平方剰余であるもの}のf(a)f(b)個と、 {aの約数で平方非剰余であるもの}*{bの約数で平方非剰余であるもの}のg(a)g(b)個の合計で、 f(ab) = f(a)f(b)+g(a)g(b)個です。
abの約数の内、法7で平方非剰余であるのは、 {aの約数で平方剰余であるもの}*{bの約数で平方非剰余であるもの}のf(a)g(b)個と、 {aの約数で平方非剰余であるもの}*{bの約数で平方剰余であるもの}のg(a)f(b)個の合計で、 g(ab) = f(a)g(b)+g(a)f(b)個です。
よって、 s(ab) = f(ab)-g(ab) = {f(a)f(b)+g(a)g(b)}-{f(a)g(b)+g(a)f(b)} = {f(a)-g(a)}{f(b)-g(b)} = s(a)s(b) となります。 [補題1 終了]
[補題2] pを7以外の自然数の素数、mを自然数とします。
pが法7で平方剰余の場合、p^mの正の約数は1, p, p^2, ・・・, p^mのm+1個で、 全て法7で平方剰余なので、f(p^m) = m+1, g(p^m) = 0となり、s(p^m) = m+1となります。
pが法7で平方非剰余の場合、 mが偶数ならば、1, p^2, p^4, ・・・, p^mのm/2+1個が平方剰余で、 p, p^3, p^5, ・・・, p^(m-1)のm/2個が平方非剰余となり、 f(p^m) = m/2+1, g(2^m) = m/2, s(p^m) = 1となります。 mが奇数ならば、1, p^2, p^4, ・・・, p^(m-1)の(m+1)/2個が平方剰余で、 p, p^3, p^5, ・・・, p^mの(m+1)/2個が平方非剰余となり、 f(p^m) = g(2^m) = (m+1)/2, s(p^m) = 0となります。
従って、いずれの場合もs(p^m) ≧ 0と言えます。 [補題2 終了]
nがk個の異なる素因数を持つものとし、その素因数をp[1], p[2], ・・・, p[k]、 素因数の指数をe[1], e[2], ・・・, e[k]とすると、 n = Π[j=1,k]{p[j]^e[j]} ⇒ s(n) = Π[j=1,k]s(p[j]^e[j]) ≧ 0 ⇒ f(n) ≧ g(n) となります。
つまり、7で割り切れない自然数nの正の約数の内、7を法として平方剰余であるものの個数f(n)は 平方非剰余であるものの個数g(n)より少ないことはないと言えるので、 平方剰余である1, 2, 4の方に賭ける方が確率的には良いのかもしれません。
# 上記解説の法は7である必要はなく、任意の奇素数を法として成立すると考えられます。
長文失礼しました。
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