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□投稿者/ きんぴら5号 一般人(3回)-(2023/12/01(Fri) 15:46:40)
| 自作問題です。 ラグランジュの四平方定理というのがあり 任意の自然数は4個以下の自然数の平方数の和で表せます。
これをガウス整数に拡張できないかを考えました。 しかし、実整数a,bに対してx=a+biとするとx^2=(a^2-b^2)+(2ab)iとなって ガウス整数xのIm(x^2)は常に偶数になってしまいます。
つまり、ガウス整数yのIm(y)が奇数ならば ガウス整数の平方数の和には表せないということになります。
ガウス整数yのIm(y)が偶数ならば ガウス整数の平方数の有限個の和には表せると言えるでしょうか?
証明または反例の分かる方がいましたら教えてください。 よろしくお願いいたします。
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▽[全レス8件(ResNo.4-8 表示)]
■52398 / ResNo.4) |
Re[1]: ガウス整数の平方和
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□投稿者/ きんぴら5号 一般人(5回)-(2023/12/02(Sat) 16:25:27)
| 自己レスです。 恒等式(n+1)^2-n^2=2n+1を使うと、実整数aに対して実整数nが存在して aが奇数ならばa=(n+1)^2+(ni)^2と表せますし、 aが偶数ならばa=(n+1)^2+(ni)^2+1^2と表せます。 つまり、実整数aは3個以下のガウス整数の平方数の和に表せることになります。
また、(1+i)^2=2iなので、実整数bに対してガウス整数p,q,rが存在して b*2i=(p^2+q^2+r^2)(1+i)^2と2biも3個以下のガウス整数の平方数の和に表せることが分かります。
纏めれば、a+2biというガウス整数は6個以下ガウス整数の平方数の和に表せると言えると思います。 勿論、高々6個ということが示せただけで上手く選べばもっと少ない個数にできるのかもしれません。
もっと少ない個数で足りるという証明がありましたら教えてください。 よろしくお願いいたします。
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■52399 / ResNo.5) |
Re[1]: ガウス整数の平方和
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□投稿者/ WIZ 一般人(8回)-(2023/12/02(Sat) 23:59:39)
| a, bを有理整数とすれば、 (a+2bi)-(1+bi)^2 = a-1+b^2
また、a-1+b^2は有理整数なので、奇数なら質問者さんの示した方法の通り、 a-1+b^2 = (2個以下のガウス整数の平方の和) と表せる。
次に、(x^2+y^2)(p^2+q^2) = (xp+yq)^2+(xq-yp)^2という関係式を用いると、 # 2個以下の平方数の和となる数同志の積も2個以下の平方数の和となるということ。 2 = 1^2+1^2であることから、2の自然数乗は2個以下の自然数の平方の和と言える。
a-1+b^2が偶数なら、 a-1+b^2 = (2の自然数乗)*(奇数) = (2個以下の自然数の平方の和)*(2個以下のガウス整数の平方の和) = (2個以下のガウス整数の平方の和) と表せる。
よって、 a+2bi = (1+bi)^2+(2個以下のガウス整数の平方の和) と3個以下の和となりますね。
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■52400 / ResNo.6) |
Re[1]: ガウス整数の平方和
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□投稿者/ きんぴら5号 一般人(6回)-(2023/12/04(Mon) 09:20:23)
| WIZ様返信ありがとうございます。お礼が遅れて申し訳ありません。 3個以下の和となるのですね。驚きです。
解説して頂いた2個の平方数の和が乗法に閉じているという定理は フェルマーの二平方定理でも使用されている関係式ですね。 ガウス整数も含めて平方数であれば利用できるということに気が付けませんでした。
次なる興味はどうしても3個必要となるIm(y)が偶数であるガウス整数yは存在するのか? 存在するなら有限個か無限個か? どのような条件のガウス整数か? などですね。
ガウス整数も素因数分解できますから ガウス整数の素数のガウス整数の平方数の和に表され方を分析することになると思います。 とは言っても、2=(-i)(1+i)^2ですがIm(-i)もIm(1+i)も奇数ですから 単数-iや素数1+1でもガウス整数の平方数の和に表されないものが存在し分析は困難かもしれません。
ガウス整数xとyがIm(x)もIm(y)も奇数であってもIm(xy)は偶数となることがあるので ある種のイデアル論のようなものになるのかもしれません。想像ですが。
よろしくお願いいたします。
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■52401 / ResNo.7) |
Re[1]: ガウス整数の平方和
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□投稿者/ WIZ 一般人(9回)-(2023/12/05(Tue) 10:08:19)
| 2023/12/05(Tue) 14:34:26 編集(投稿者)
「ガウス整数の素数」を「ガウス素数」、 「ガウス整数の平方数」を「ガウス平方数」と記載することにします。
ガウス整数の積について考える場合、常に同伴数に注意する必要があります。 ノルムが有理素数であるガウス整数はガウス素数となり、以下の分類となります。
(1)有理素数2の約数のガウス整数の1+iはガウス素数である。 2 = (-i)((1+i)^2)ですが、1+iの同伴数には-1-i, 1-i, -1+iがあります。 いずれも虚数単位iの係数が奇数なので、ガウス平方数の和には表せません。
(2)有理素数pがp ≡ 1 (mod 4)の場合のpの約数である単数でないガウス整数はガウス素数である。 フェルマーの二平方定理により、ある有理整数a, bが存在してp = a^2+b^2と表せます。 よって、p = (a+bi)(a-bi)と表され、a+biとa-biは共役なガウス素数となります。
a, bの一方は偶数で他方は奇数なので、最初からaは奇数でbは偶数としても一般性を失いません。 すると、ある有理整数u, vが存在してa = 2u-1, b = 2vと表せます。 偶然見つけた恒等式ですが、(2u-1)+2vi = (u+vi)^2+(v-(u-1)i)^2かつ、 (2u-1)-2vi = (u-vi)^2+(v+(u-1)i)^2なので、 a+biとa-biは2個のガウス平方数の和に表せると言えます。
a+biの同伴数は-a-bi, b-ai, -b+aiがあり、a-biの同伴数は-a+bi, -b-ai, b+aiがあります。 なので、虚数単位iの係数が奇数となる同伴数はガウス平方数の和には表せません。
(3)有理素数pがp ≡ 3 (mod 4)の場合、p自身がガウス素数である。 pは奇数なので、ある有理整数wが存在してp = 2w+1 = (w+1)^2+(wi)^2と2個のガウス平方数の和に表せます。 pの同伴数は-p, pi, -piがありますが、虚数単位iの係数が奇数となる同伴数はガウス平方数の和には表せません。
以上から、1+i以外のガウス素数はその同伴数の中に2個のガウス平方数の和に表せるものが存在するので、 Im(x)が偶数であるガウス整数xがガウス素数1+i(同伴数を含む)を偶数乗に因数に持てば、 xの同伴数の中に2個以下のガウス平方数の和に表せるものが存在すると言えると思います。 そして、ガウス素数1+i(同伴数を含む)を奇数乗に因数に持てば、 xは3個以下のガウス平方数の和に表せると言えると思います。
# 私が間違い・勘違いしている可能性もありますので、上記推論は鵜呑みにせず # 質問者さんの方で良く精査願います。
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■52402 / ResNo.8) |
Re[1]: ガウス整数の平方和
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□投稿者/ きんぴら5号 一般人(7回)-(2023/12/05(Tue) 20:33:14)
| WIZ様返信ありがとうございます。 ガウス素数の平方数和について詳しく分析・解説して頂き感謝します。
紹介して頂いた恒等式は(2u-1)+2viや(2u-1)-2viがガウス素数である必要がないので汎用性が高いですね。 残るはガウス整数yのRe(y)とIm(y)が共に偶数の場合です。 y=2u+2vi={(1+i)^2}{v-ui}だから結局uが偶数であることが必要で u=-2wとすればv+2wiについて分析するという最初の問題に戻ってしまいますね。
同伴数やガウス素数の構成などまだまだ私自身消化不良ではありますが 本スレはこれにて終了とさせて頂きます。
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