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□投稿者/ nomi 一般人(2回)-(2020/06/16(Tue) 05:32:58)
 | [1] K x y^2+48 x^4+372 x^3 y+124 x^3+929 x^2 y^2+648 x^2 y+108 x^2 +804 x y^3+324 x y+36 x+216 y^4+354 y^3+203 y^2+48 y+4 を @@多様な発想で@@ Kを定め 二次式の積[因数分解]表現願います;
[2] 為された 二次式の積=0 を満たす 整数解を 2つ明記願います; [3] 二次式の積=0 なる 各 2次曲線 の 名は? 双曲線が出現したなら 漸近線を 導出法を 明記し 求めて下さい;
[3] さらに 全ての 整数解を 導出過程を 明記し 是非 求めて下さい;
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▽[全レス4件(ResNo.1-4 表示)]
■50573 / ResNo.1) |
Re[1]: 全ての 整数解 等
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□投稿者/ ポートニック 一般人(5回)-(2020/12/14(Mon) 03:20:03)
 | [1]は考えている代数構造が問題文からではハッキリしないので (以降の問題文からZ[x,y]上で分解する問題だと推測できるけれど) [1]については2変数の複素係数多項式環C[x,y]上で考えることにします これだとそこそこ一般的なので悪くはないとおもいます (ただCまで拡張しても答えは同じになります)
問題の多項式を f(x,y)∈C[x,y]とおく. f(x,y)が2次の因子を持つならば, ある次数2のg(x,y)∈C[x,y]が存在して f(x,y)≡0 (mod g(x,y)) が成立する. つまり剰余環R=C[x,y]/(g)にて fの像は消える 計算のために g(x,y)=x^2-axy-by^2-cx-dy-e とおく RはC上の無限次元ベクトル空間で 基底として(x^i*y^j) (i∈{0,1},0≦j) が取れる このことから問題は連立方程式の問題に帰着される 計算により,a,b,c,d,eの組は2通りに決まり いずれの場合も k=916 を得る (ちなみに可約まで拡張しても k=916 しかありません)
k=916 のとき f(x,y) = (3x^2+12xy+4x+8y^2+6y+1)(16x^2+60xy+20x+27y^2+24y+4)
(2)は最後の問題の一部なので 飛ばして次は[3]にうつります 最後の問題はなぜか同じ番号がふられていますが勝手に[4]とします
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■50574 / ResNo.2) |
Re[1]: 全ての 整数解 等
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□投稿者/ ポートニック 一般人(6回)-(2020/12/14(Mon) 03:26:53)
 | [3] は2つにページをわけます このページでは2次曲線の分類を行います
結論からいうと共に双曲線である 2次曲線の分類は与えられた係数のみで行うことができる 一般の ax^2+2bxy+cy^2+2dx+2ey+f = 0 で与えられる2次曲線の分類は以下の通り:
------------- 以下のように対称行列A,Bと定数kを定める. A=[[a,b],[b,c]],B=[[a,b,d],[b,c,e],[d,e,f]] k = det[[a,b],[b,c]]+det[[a,d],[d,f]]+det[[c,e],[e,f]]
(1) det(A)>0 のとき det(B)*tr(A)<0 ならば 楕円 det(B)*tr(A)=0 ならば 1点集合 det(B)*tr(A)>0 ならば 空集合
(2) det(A)<0 のとき det(B)≠0 ならば 双曲線 det(B)=0 ならば 交わる2直線
(3) det(A)=0 のとき det(B)≠0 ならば 放物線 det(B)=0 のときは kの値によって以下の3通りがある: ・k<0 ならば 平行な2直線 ・k = 0 ならば 1つの直線 ・k>0 ならば 空集合 -------------
3x^2+12xy+4x+8y^2+6y+1 について ax^2+2bxy+cy^2+2dx+2ey+f の形にすると a=3,b=6,c=8,d=2,e=3,f=1 である 今回のケースでは det(A)= -12 <0 であるから 3x^2+12xy+4x+8y^2+6y+1=0 が表す2次曲線は 双曲線または交わる2直線に分類される その2つをさらに区別するには det(B)が0であるかどうかをチェックすればよい 今回のケースでは det(B)= 1≠0 であるから 交わる2直線にはならず,「双曲線に分類される」 もう片方の2次曲線についても同様である
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■50575 / ResNo.3) |
Re[1]: 全ての 整数解 等
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□投稿者/ ポートニック 一般人(7回)-(2020/12/14(Mon) 03:29:08)
 | [3] の後半となります.つまり漸近線を求めること.
平面アフィン代数曲線における漸近線とは 対応する射影曲線上の無限遠点における接線である
そこで 3x^2+12xy+4x+8y^2+6y+1 を斉次化し g(x,y,z)=3x^2+12xy+4xz+8y^2+6yz+z^2 を得る C上の射影曲線D:g(x,y,z) = 0 を定める. ここで直線z=0は無限遠直線を表している [a:b:c]をDとz=0との交点とすれば, 3a^2+12ab+8b^2 = 0 であるので D上の無限遠点はちょうど2つ存在し, それは [α:1:0] と [β:1:0] である ここでα,βは 3t^2+12t+8=0 の異なる2根である よって,求める漸近線はちょうど2本存在し, (∂g(u)/∂x)x + (∂g(u)/∂y)y + (∂g(u)/∂y)z = 0 で定まるものに対応する ここで uはD上の無限遠点とする
具体的に求めてみる: ∂g/∂x = 6x + 12y + 4z ∂g/∂y = 12x + 16y + 6z ∂g/∂z = 4x + 6y + 2z
γはαまたはβのいずれかとする. ∂g(u)/∂x = 6γ + 12 ∂g(u)/∂x = 12γ + 16 ∂g(u)/∂z = 4γ + 6
よって, (6γ + 12)x + (12γ + 16)y + (4γ + 6)z = 0
これを非斉次化すれば (6γ + 12)x + (12γ + 16)y + (4γ + 6) = 0
簡約すれば (9γ+42)x + (-6γ+24)y + 13 = 0 あるいは y = (-3γ/8 - 3/2)x - γ/16 - 1/2
以下の2本が求める漸近線となる: y = (-3-√3)x/4 -√3/24 - 3/8 y = (-3+√3)x/4 +√3/24 - 3/8
平面曲線:16x^2+60xy+20x+27y^2+24y+4 = 0 についても全く同様の手法で以下の2本を得る: y = (-10-2√ 13)x/9 - 5√13/117 - 4/9 y = (-10+2√ 13)x/9 + 5√13/117 - 4/9
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■50576 / ResNo.4) |
Re[1]: 全ての 整数解 等
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□投稿者/ ポートニック 一般人(8回)-(2020/12/14(Mon) 03:36:43)
 | 最後の問題の[4] 導出法については以前にわたしがここで書いたものが 汎用性の高い手法なので参考になるとおもいます www.crossroad.jp/cgi-bin/bbs/mathbbs/cbbs.cgi?mode=res&namber=49020 たぶん出題者は同一人物なので 把握されていることを信じます
2元2次の不定方程式は以前にやったように一般的な解法が存在する 今回も当然のごとく同様の方法で解くことができるのだから結果のみを記す せっかくなので漸化式を用いて解を記述することにする
3x^2+12xy+4x+8y^2+6y+1 = 0 の整数解について: a[n+1] = -71*a[n] -224*b[n] - 68 b[n+1] = 84*a[n] +265*b[n] + 80 a[0] = -1, b[0] = 0 により整数列(a_n),(b_n)を定める ただし,負の番号も許すとする. 初期値から負の番号の項も計算できることに注意する. このとき,任意の整数nに対して,(x,y)=(a[n],b[n])は解となり, 逆にx,yが不定方程式の解ならば,対応する整数nが必ず取れる.
いくつか求めてみる a[1] = 3, b[1] = -4 a[2] = 615, b[2] = -728 a[-1] = -165, b[-1] = 52 a[-2] = -31977, b[-2] = 10136
16x^2+60xy+20x+27y^2+24y+4 = 0 の整数解について: a[n+1] = 251*a[n] + 810*b[n] + 235 b[n+1] = -480*a[n] - 1549*b[n] - 450 a[0] = -1, b[0] = 0 により整数列(a_n),(b_n)を定める ただし,負の番号も許すとする. このとき,任意の整数nに対して,(x,y)=(a[n],b[n])は解となり, 逆にx,yが不定方程式の解ならば,対応する整数nが必ず取れる.
いくつか求めてみる a[1] = -16, b[1] = 30 a[2] = 20519, b[2] = -39240 a[-1] = 1064, b[-1] = -330 a[-2] = -1381321, b[-2] = 428040
以上
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